藤沢の発酵盆祭に、実際に出店してみたレポート
この仕事を29年続けてきて、ずっと感じてきたことがあります
「発酵に興味がある」という方はたくさんいる
でも「味噌と麹と納豆、何がどう違うんですか?」という問いに
すらすら答えられる人は、まだほとんどいない
それは知識の問題ではなくて
「体で覚えたことがない」というだけのことだと思っています
今回、藤沢の発酵盆祭に出店させていただく機会をいただきました
店の外に出て、たくさんの方と直接お話しする中で
改めてそのことを強く感じた2日間でした
今日はその裏側を、少しだけ包み隠さず書いてみます
こんな方におすすめ
- ✅ 発酵食品に興味はあるけれど、味噌・納豆・麹の違いがよく分からない方
- ✅ 「体に良さそう」で止まっていて、実際の使い方まで踏み込めていない方
- ✅ 藤沢・湘南エリアで無添加・発酵食にこだわったお店を探している方
- ✅ お子さんと一緒に、安心して食べられる食事を真剣に選んでいる方
- ✅ へっころ谷に行ってみたいけれど、どんなお店か雰囲気を知りたい方

出店を決めたのは「外に出なければ届かない人がいる」と思ったから
へっころ谷は六会日大前駅から徒歩10分
国道沿いに建つ古民家作りの店です
来てくれた方には、卓上の自家製山椒七味唐辛子や神宝塩の味変も楽しんでもらえる
メニューが生まれた背景を書いた「メニューの生い立ち日記」も手に取ってもらえる
でも——店の中にいる限り、そこに来てくれた人にしか届きません
発酵盆祭という場所には
「発酵に興味があるけれど、どこで体験すればいいか分からない」という方が
自ら足を運んでくれている
その人たちと話せる場所に、自分たちが出向かない手はないと思いました
当日持ち込んだのは
・塩麹を使った和え物
・醤油麹ベースのたれで仕上げた一品
・ひしおを使ったディップ
・店で自家発酵させた納豆(無農薬国産在来大豆×無農薬稲わら)
それから、玉ねぎ麹とにんにく麹を小瓶に入れたお土産用サンプルも準備しました
「食べ比べてもらって、体で違いを感じてもらう」
それが今回の出店の、いちばん大事にしたことでした
「塩麹と醤油麹の違いが分からない」という問いは、この記事を読んだだけでは半分しか解決しません。発幸ワークショップの次回日程や、出店で紹介した発酵調味料を使った新メニューの情報は、LINE公式でお知らせしています。友だち追加だけで受け取れます。
「使い分けが分からない」の正体は、食べたことがないというシンプルな話
出店中に、一番多く聞かれた質問がこれでした
「塩麹と醤油麹って、何が違うんですか?」
頭で説明しようとすると長くなります
でも目の前に両方の料理があれば、食べた瞬間に「あ、全然違う」と分かる
塩麹は素材の味を底上げするような、やさしい旨みの底上げ役
醤油麹はそれ自体がぐっとコクを持っていて、存在感がある
ひしおはその中間のような、深みと甘みが混ざり合う複雑さがある
これを言葉で聞いても「ふーん」で終わるんです
食べれば「なるほど!」と腑に落ちる
発酵の知識は、テキストで読んで覚えるよりも
体感で積み重ねていくほうが圧倒的に定着します
それはこの仕事を長くやってきて、ずっと実感してきたことです
当日、自家発酵の納豆をひと口食べた方が
「市販の納豆とこんなに違うんですね、ちょっとびっくりしました」と言ってくださった
その顔を見るたびに、外に出てきて良かったと思いました
へっころ谷の納豆は、無農薬の国産在来大豆を
無農薬無肥料栽培の稲わらで包んで自家発酵させたものです
稲わらに棲みついた自然の納豆菌だけで育てているので
整った市販品にはない、野性的な旨みがあります
それが「体感で違いを知る」最初の一歩になる、と思っています
✓ ここまでのポイント
- 発酵調味料の「使い分けが分からない」のは、食べ比べた経験が少ないことが大きな原因
- 塩麹・醤油麹・ひしおはそれぞれ役割が異なり、実際に食べると体感として違いが分かる
- 知識より先に「口で覚える」ことが、発酵を日常に取り入れる最短ルート
出店の場で一番多かった「家でも作れますか?」という問いへの答えは、ワークショップで体感してもらうのがいちばん早いです。次回の開催日程や、来店前の相談はLINEから気軽に送ってください。無料で友だち追加できます。
出店で持ち込む「モノ」よりも、持ち込む「問い」のほうが大事だと気づいた
正直に言うと、準備段階では「何を持っていくか」ばかり考えていました
でも実際に人と話してみて感じたのは
「どんな問いを一緒に持ってもらえるか」のほうが、ずっと大切だということでした
「これ、家でも作れますか?」
「子どもに食べさせても大丈夫ですか?」
「味噌って、市販のものと手作りじゃそんなに違うんですか?」
こういう問いが生まれてくることが
その方の食卓に発酵が根付いていくきっかけになると思っています
へっころ谷は店内でも、年間約20回の発幸ワークショップを開いています
味噌・塩麹・ひしおといった発酵調味料を実際に仕込む体験の場です
出店の場で「どこで学べますか?」と聞いてくださった方に
ワークショップの案内をお伝えできたことも
今回の出店の大きな収穫でした
また、藤沢の発酵食品を実際に食べ比べてみたレポートでも触れていますが
「食べる」という体験が、発酵への理解を一番早く深める入口です
出店の場でも、それをあらためて確信しました
店の外に出ると分かる「へっころ谷という場所」の価値
出店中に、過去にへっころ谷に来たことがある方から声をかけていただきました
「駐車場も完備していて、古民家カフェのような雰囲気で、とても居心地が良い」
嬉しかった一方で、少し考え込んでしまいました
「居心地が良い」というのは
単に内装や空間だけの話ではないと思っています
卓上に並ぶ自家製の調味料
読み込むほど面白い「メニューの生い立ち日記」
お座敷に置いてある子ども用のおもちゃや絵本
電子レンジを置かないこと、素粒水だけを使うこと
全席禁煙で、子連れでも安心して過ごせる環境
そういう「見えない部分の積み重ね」が
「居心地」という言葉になって伝わっているのかな、と思っています
店の外でいろんな方と話していると
「藤沢で子どもに安心して食べさせられる店を探している」という声を
ほんとうに多く聞きます
添加物や農薬への不安を抱えながら、外食を選んでいる親御さんが
こんなにいるんだということを、改めて感じた2日間でした
へっころ谷の料理は、化学調味料を使わず
天然素材の出汁(長崎・熊本の煮干し、枕崎産鰹節、北海道産昆布、九州産しいたけ)と
自家製の発酵調味料だけで味を組み立てています
野菜はできる限り自家菜園や「わいわい市」の農薬不使用の生産者さんから仕入れています
乳幼児のお食事の持ち込みも、どうぞご自由にと伝えています
(電子レンジは置いていないので、パウチの温めはできませんがご了承ください)
藤沢の子連れで個室があるお店を実際に訪ねたレポートでも書きましたが
子連れで安心して食べられる場所というのは
「禁止がない」だけでなく「配慮が積み重なっている」場所のことだと思っています
「出店してみて良かった」と思えた、いちばんの理由
正直なことを言えば
準備も搬入も、体力的にはかなりしんどかったです(笑)
それでも「出てきて良かった」と思えたのは
発酵盆祭に来ていた方々の「問いの質」の高さでした
「どの麹が一番使いやすいですか?」
「子どもが麹を嫌がるんですが、どうすれば食べてくれますか?」
「ほうとうって、山梨の食べ物ですよね。なんで藤沢に?」
最後の問いが、個人的には一番好きでした
代替わりしてから研究を重ねて
麺の小麦のブレンドも、出汁の配合も、先代からだいぶ変わりました
でも「山梨の郷土料理を藤沢の土地で根付かせる」という軸だけは
1978年の創業から一度もブレていないと思っています
その話をすると「また食べに行きます」と言ってくださる方がいて
それが一番のご褒美でした
発酵盆祭への出店は、今回が初めての体験でした
イベントのレポートとしてはどぶろっくフェスに実際に参加してみたレポートも書いているので
興味のある方は合わせて読んでみてください
まとめ:体感が一番の教科書です
今回の出店を通じて、あらためて思ったことがあります
発酵を「知識として理解する」ことと
「体感として分かる」ことは、全然別のことです
味噌と塩麹と醤油麹の違いも
市販の納豆と自家発酵の納豆の違いも
食べてみるまでは「言葉の上の話」にしかなりません
へっころ谷に来てくださる方に
「食べながら発酵を体で知ってもらう」機会を
これからも丁寧に作っていきたいと思っています
藤沢市亀井野のこの店で
土日は特に混み合いますのでご予約をおすすめします
毎月第3水曜日は整え日として休業しています
ご予約・ご相談はお電話でも受け付けています
0466-82-1702
「食べながら発酵を体で知る」体験は、実際に店に来てもらうことでしか届けられません。土日は予約なしでは入れないことも多いので、席を確保してからお越しください。お名前・人数・希望日時の入力だけで予約できます。

