実は藤沢の座敷席が、子育て中の店主だからこそ作れた理由
先日お座敷席でほうとうを食べ終えたお母さんが、帰り際にぽつりとこう言ってくださいました。
「ここって、なんか…子どもを連れてきても怒られない氣がするんですよね。他のお店だとどこか申し訳なくて」
その言葉がずっと腑に落ちています。怒られない、ではなくて「怒られない氣がする」という表現がリアルだなと。子連れで外食するお母さんたちが、どれだけ気を張って席に座っているか。あの一言でまた改めて気づかされました。
今日はへっころ谷のお座敷席がどういう想いで作られているのか、そして「体に優しいご飯を家族みんなで食べる」ということが、私ケンゴにとってどんな意味を持つのか。普段あまり語らない裏話をここに書いてみます。
こんな方におすすめ
- ✅ 藤沢で子連れでも安心して本物の味を楽しめるお店を探している方
- ✅ 子どもに添加物を使っていない食事を食べさせたいと思っている方
- ✅ お座敷がある飲食店の「なぜ子どもに優しいのか」を知りたい方
- ✅ 家族全員が同じ食卓を囲んで「美味しい」と言い合える時間を求めている方
- ✅ 初めてのへっころ谷来店前に、お店の雰囲氣や考え方を知っておきたい方

4人の子育てで気づいた「食卓の本当の意味」
私には4人の子どもがいます。上の子と下の子では年齢もだいぶ離れていて、子育て期は長かった。その中で外食というものが、どれほど親にとって「試練」になるか、骨身にしみて体感しました。
子どもがぐずる。離乳食を持参したのに温められない。周りの視線が気になって料理の味より周囲が気になる。せっかく家族で外に出たのに、お母さんだけ全然食べられていない——そういう食卓を何度も経験しました。
だからこそ、店を継いだときに「お座敷はどんな子でも来られる場所にしよう」と決めたんです。子ども用の椅子と絵本とおもちゃをお座敷に置いたのは、インテリアの都合でも、ファミリー層を取り込むためのマーケティングでもなかった。自分が親として「あったら助かったな」と思ったものを、ただそのまま置いただけです。
乳幼児のお食事の持ち込みも自由にしています。ただひとつだけお断りしているのが「電子レンジでの温め」。当店は電子レンジを使っていないんです。せっかく良い素材で作ったパウチご飯も、電子レンジにかけるとビタミンやミネラルが消失してしまうという考えから、そもそも店に置いていません。持ち込んだご飯を温める手段がご提供できないことだけ、あらかじめ知っておいてください。
「子どもを連れてきても怒られない氣がする」という安心感がどこから来るのか、記事を読んで少し輪郭が見えてきたかもしれません。来店前にもう少し雰囲氣を知りたい場合や、バースデイ発幸パフェの予約・ワークショップ情報など、LINEでそのままやり取りできます。友だち追加だけで使えます。
「誰が、何から、どう作ったか」が見える食事を家族に
子育てをしていると、自分の子どもに何を食べさせるかということに、自然と敏感になっていきました。私自身、20代前半はジャンクフード中心の生活を送っていて、食の大切さなんてこれっぽっちも考えていなかった。そこから発酵や自然農に出会い、土から食までの繋がりを体感するようになって、考え方が根っこから変わっていきました。
へっころ谷のほうとうは、毎日店内で手打ちしています。麺に使うのは埼玉県産「農林61号」と岩手県産「南部小麦」のブレンド。出汁は長崎・熊本の煮干し、枕崎産鰹節、北海道産昆布、九州産しいたけ。化学調味料はひとつも使っていません。味噌も店内で自家培養しています。
なぜここまでするかというと、「誰が、何から、どう作ったか」が分かる食事を出したいからです。子どもに食べさせるものに、その答えが言えないのは怖い——そう思うようになったのは、やっぱり親になったからだと思います。
野菜についても、すべてが無農薬というわけではありませんが、自家菜園や地元藤沢の「わいわい市」で顔の見える農家さんから農薬不使用の野菜を選ぶようにしています。千葉の香取農場や北海道紋別のこだわり農園など、生産者の顔が見える仕入れにこだわっています。
へっころ谷が効率よりも手間を選ぶ理由については別記事でも詳しく書いていますが、手間をかけることは「丁寧さを見せるため」じゃない。家族に食べさせるものを考えたとき、それ以外の選択肢がなかっただけなんです。
✓ ここまでのポイント
- お座敷の子ども用椅子・絵本・おもちゃは、店主自身の4人子育て経験から生まれたもの
- 麺・出汁・味噌・野菜すべてに「誰が何からどう作ったか」が見える素材を選んでいる
- 電子レンジ不使用のため、乳幼児のパウチご飯の温めには対応していない(持ち込み自体は自由)
「誰が、何から、どう作ったか」が見える食事を家族で囲みたいと思っていても、土日は予約なしでは入れないほど混み合うことがあります。お座敷席や子ども椅子のある席を確実に確保したい場合は、ネット予約から希望の席を指定できます。氏名・人数・希望日時の入力だけで完了します。
「体に優しい」とは何か。家族みんなが同じものを食べられること
「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」という声をいただいたとき、正直なところ「体に優しいご飯」という表現をどう受け取るか、少し考えました。
「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」
来店されたお客様より
「体に優しい」という言葉は、ときに「美味しくないものを我慢して食べる」というイメージと結びついてしまうことがある。でもへっころ谷で目指しているのはそうじゃない。
おじいちゃんもお父さんも小学生の子どもも、同じほうとうを囲んで「これ、本当に美味しいね」と言い合える。そういう食卓を作りたい。だから派手な美味しさを追うんじゃなくて、素材そのものの味と、手間ひまをかけて引き出した旨みを大切にしています。
たとえばほうとうの汁の自然な甘みやとろみは、かぼちゃが煮込まれるうちに溶け込んでいくことで生まれます。それを生かしながら、藤沢の地元の方々の好みに合わせてかぼちゃがホクホクの状態でも楽しめるように工夫しています。添加物で旨みを足したり、テクニックで見かけを整えたりしなくても、素材が持っている力でちゃんと美味しくなる。その体感を積み重ねてきた29年です。
藤沢のママ会でへっころ谷が選ばれる理由を読んでいただくと、子連れのお客様がどんな安心感を持って来てくださっているか、また違う角度から伝わるかもしれません。
お座敷だから生まれる「ほっとする食卓」
お座敷席には、子ども用の椅子のほかに絵本やおもちゃも置いています。私が子育てをしていたとき、外食中に子どもが退屈してくると本当に困った。手持ち無沙汰になった子どもはぐずり始めるし、親は食べる間もなくあやし続ける。そうならないための仕掛けを、できるだけ用意したかった。
テーブルには卓上調味料も並んでいます。自家製山椒七味唐辛子・オリジナル燻製塩・神宝塩アマテラス・神宝塩ブラック。大人はこれで味変を楽しみながら、子どもはそのままの優しい味でほうとうを食べる。同じ一杯でも、テーブルを囲む人それぞれに楽しみ方がある。
またメニュー帳と一緒に「メニューの生い立ち日記」という冊子も置いています。このメニューが生まれた背景やレシピがまとめてあるもので、子どもが「これって何?」と聞いてきたときに一緒に読めるようになっています。食への関心って、こういう小さな「なんで?」から育つんだろうなと思っていて。
駐車場も11台分確保しています。子連れだと荷物も多いし、雨の日は特に徒歩移動がきつい。六会日大前駅から歩いて10分という立地で、駅前ではなく国道沿いの古民家作りの建物ですが、車で来ていただければ入り口まで近い。あえて郊外に駐車場を構えた理由も、結局は「子連れでも不安なく来られる場所にしたい」という想いと地続きです。
まとめ:「怒られない氣がする」を「また来たい」に変えたい
冒頭に書いたお母さんの言葉「怒られない氣がする」。これをもう一歩進めて「また来たい」「子どもを連れてきて良かった」と思ってもらえる場所にしていくことが、今もずっと続く宿題だと思っています。
お座敷の設計も、食材の選び方も、調味料のこだわりも、持ち込みOKのルールも。全部がつながって「ここなら安心して家族で食べられる」という体感に繋がっていく。それが藤沢のへっころ谷の、裏側にある一番大切なこだわりです。
秋の入り口のこの季節、旬の野菜を使ったほうとうが美味しくなってきます。家族でお越しの際は、ぜひお座敷席でゆっくりお過ごしください。
ご予約・お問い合わせはお電話でも承っています。
0466-82-1702
「本当に美味しいね」と家族全員で言い合える食卓を、藤沢のへっころ谷で体感してみてください。秋の旬野菜を使ったほうとうを囲むお座敷席、子ども用椅子・絵本・おもちゃも揃っています。特に土日は席が埋まりやすいので、ネット予約で日時と席を押さえてからお越しください。


