へっころ谷のけんちゃんを知る、3つのエピソード

「この人、いったいどこまでこだわるんだろう」

へっころ谷に初めて来た人が、メニュー帳を開いた瞬間にそう思うことがよくあります
ほうとうの麺に使う小麦の品種名
出汁に使う煮干しの産地
卓上に並ぶ見慣れない調味料の名前……

「体に良さそうなのは分かるけど、そこまで詳しくなくても食べられる?」

そう少し身構えた方にこそ読んでほしいのが、今日の記事です
難しい話ではなく「けんちゃんがなぜここまでするのか」が分かる3つのエピソードを、食材への向き合い方を軸にお伝えします
読み終えたとき、きっとほうとうの味が変わって聞こえてくる氣がします

こんな方におすすめ

  • ✅ 子どもに何を食べさせるか、素材から考えたい方
  • ✅ 「美味しい」だけでなく「安心して食べられる」を両立させたい方
  • ✅ へっころ谷に行ってみたいけど、どんな人が作っているのか知りたい方
  • ✅ 藤沢エリアで家族みんなが喜べる食事の場所を探している方
  • ✅ 発酵食や無農薬野菜に興味はあるけど、難しそうで一歩踏み出せない方
へっころ谷のけんちゃんを知る、3つのエピソード | 手打ちほうとうと発幸料理の店 元祖へっころ谷

エピソード① 在来小麦との出会い――「山梨中のほうとうを食べ歩いた男」

けんちゃんこと二代目店主・古屋賢悟が修行を始めたのは24歳のころでした
両親が1978年から営む「へっころ谷」で働き始めたものの、最初から腑に落ちたわけではなかったといいます

「ほうとうって山梨の料理でしょ
藤沢でやって意味あるの?」

その答えを自分の体で確かめるために、彼は山梨中のほうとうを食べ歩きました
汁の色
麺の厚み
小麦の風味
地域によってまるで違うほうとうの顔を、自分の舌と手で記憶していく旅です

そこでぶつかったのが「小麦の種類によって、麺の仕上がりがまったく別物になる」という事実でした

試行錯誤の末にたどり着いたのが、埼玉県産「農林61号」と岩手県産「南部小麦」のブレンドです
どちらも伝統在来品種
現代の大量生産品種とはグルテンの質が異なり、もちもちとした弾力と、小麦本来のほんのりとした甘さが出るのが特徴です

この麺を、けんちゃんは今日も店の厨房で手打ちしています
機械ではなく人の手で、毎朝
それはかつての山梨の農家が、畑で採れた小麦を自分たちで打って食べていた姿に、少しでも近づきたいという想いからです

「粉と水と塩だけで、こんなに豊かな味になるんだよ」

けんちゃんがそう言うとき、顔がほころびます
その表情が、この麺の美味しさの根拠だと私は思っています

けんちゃんのこだわりを読んで「実際どんなメニューがあるのか、子連れでも大丈夫か、もう少し聞いてみたい」と思った方へ。LINE公式では来店前の質問・相談のほか、発幸ワークショップや新メニューの最新情報も受け取れます。LINEの友だち追加だけで繋がれます。

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エピソード② 26歳の夏、土の中の微生物に撃ち抜かれた話

修行を始めて2年が経ったころ、けんちゃんは出汁の研究と並行して、野菜の調達方法について悩み始めました

「美味しい麺と出汁があっても、野菜が普通じゃもったいない」

そんなときに出会ったのが、土着微生物を活かした自然農の考え方でした
農薬や化学肥料に頼らず、その土地にもともといる微生物の力を借りて野菜を育てる方法です

衝撃を受けたのは「野菜の甘さや旨みは、土の微生物が作っている」という事実でした

同じ時期に発酵の世界とも深く向き合うようになります
微生物が土の中で有機物を分解し、植物の栄養になるプロセスと、麹菌や乳酸菌が食材を変容させて美味しくするプロセスが、けんちゃんの中でひとつに繋がった瞬間だったといいます

「発酵って、人間がコントロールしているようで、実は微生物のおかげなんだよ
その謙虚さを料理に持ち込みたいと思った」

それ以来、店では味噌・納豆・塩麹・醤油麹・甘麹・ひしおなど多品目の発酵調味料を自家培養しています
市販の発酵調味料とはひと味違う、深みと柔らかさ
その根底には、26歳の夏に土から受け取った問いがあります

そして店の自家菜園では今も無農薬・無肥料で野菜を育て続けています
足りない分は地元藤沢「わいわい市」の農薬不使用の生産者さん、千葉・香取農場、北海道こだわり農園など、「顔の見える」農家との繋がりで補います
野菜の産地と生産者名がメニューに書いてあるのは、飾りではなくけんちゃんの誠実さの表れです

✓ ここまでのポイント

  • 在来小麦のブレンドにたどり着いたのは、山梨中のほうとう食べ歩きという「体感」の積み重ね
  • 発酵へのこだわりは、土着微生物との出会いから生まれた。微生物への敬意が料理の土台にある
  • 野菜は自家菜園と「顔の見える農家」から。産地と人名をメニューに載せるのはけんちゃんの誠実さそのもの

発酵調味料も出汁も野菜も、すべて手間をかけて作られているぶん、土日は予約なしでは入れないほど混雑することがあります。子連れでお座敷席をゆっくり使いたいなら、ネット予約で席と時間帯を先に押さえておくと安心です。氏名・人数・希望日時の入力だけで完了します。

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エピソード③ 天然出汁の「4種ブレンド」に辿り着くまでの、途方もない試飲の話

麺と野菜が揃っても、ほうとうには「汁」があります
かぼちゃが煮崩れして自然な甘みととろみを生む、あの汁です

けんちゃんが今使っているのは
長崎・熊本産の煮干し
枕崎産鰹節
北海道産昆布
九州産しいたけ
の4種をあわせた天然出汁です

「なぜ4種?」と聞くと、けんちゃんはこう答えます

「一種類だと、尖るんだよね
煮干しだけだと磯くさくなる
鰹だけだと軽すぎる
昆布だけだと重い
しいたけだけだと個性が強すぎる
ぜんぶ合わさったとき初めて、野菜の甘みを引き立てる『黒子』になってくれる」

この配合にたどり着くまでに、それこそ途方もない回数の試飲を重ねたそうです
化学調味料は一切使いません
使わないのは「体に悪いから」というより「使わなくてもこれだけ美味しくなる、その方が面白い」という感覚からだといいます

そうして生まれた汁に、自家製の味噌が溶かされます
山梨から取り寄せた天然醸造味噌を基本に、黒千石味噌や白味噌を自家培養したものをブレンドします
汁の色が深いのは、そういう理由からです

一番人気の豆乳たんたんほうとうには、この出汁ベースに豆乳と旨辛ラー油が加わります
コクと辛みのなかに天然出汁の輪郭がちゃんと見える一杯で、初めて来る方がこれを頼むことが多いのは、その「重層感」が理由かもしれません

「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」

お客様の声より

この声が示しているのは、「なんとなく体に良さそう」という漠然とした評価ではないと思います
在来小麦の麺
土着微生物への敬意から始まった発酵調味料
4種の天然素材を重ねた出汁
そのひとつひとつが「誰が、何から、どう作ったのか」のきちんと見える食事であることへの信頼だと感じます

家族みんなで「これ、本当に美味しいね」と言える食卓のために

子どもに何を食べさせるか、考え始めると正直きりがありません
「無添加」「無農薬」「オーガニック」という言葉はあふれているのに、実際に安心して子どもと入れるお店を探すのは、藤沢でもなかなか大変です

へっころ谷のお座敷席には子ども用椅子・おもちゃ・絵本があって、乳幼児のお食事の持ち込みも自由です
電子レンジは「栄養価が失われるから」という理由でそもそも置いていません
そのかわり、ほうとうの具材はスプーンで潰してあげられるくらい柔らかく煮込まれています

けんちゃん自身、4人の子どもを育てながら「いつも店のほうとうの具材を口で噛んで柔らかくしてから食べさせていた」という人です
だからこそ子連れで来る方への気遣いが、どこかに「義務」ではなく「当然そうしたい」という温度で滲んでいます

派手な美味しさではなく、素材そのものの味と手間ひまをかけて引き出した美味しさを、家族みんなで囲む
そんな食卓の時間を、藤沢市亀井野のこの古民家で体感しにきてください

まとめ:けんちゃんのこだわりは「人」と「素材」への敬意からきている

在来小麦を選んだ理由
土着微生物との出会い
4種の天然出汁への道のり

3つのエピソードに共通しているのは「体感してから決める」という姿勢です
食べ歩いて、土を触って、何百回も試飲して、自分の舌と体で腑に落ちたものだけを使う

そのけんちゃんの料理を、ぜひご家族でテーブルを囲んで味わってみてください

ご来店前のご質問やご不明な点は、お気軽にお電話でどうぞ
0466-82-1702(営業時間:11:00〜14:30 / 17:00〜21:00 火曜定休)

在来小麦の手打ち麺・4種天然出汁・自家製発酵調味料が揃う一杯を、家族みんなで「本当に美味しいね」と言い合える日を、まず席の確保から始めてみてください。特に土日は早めの予約が安心で、お座敷席・テラス席の希望も予約時に伝えられます。

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