オーガニックレストランの厨房に密着してみた

結論から言うと、「発酵や自然栽培のことを本で読んでいるのに、なんだか日常に落とし込めない」という感覚は、知識のせいではなく、体感が足りないせいです。その体感を日常に引き寄せるヒントが、藤沢市亀井野にある「元祖へっころ谷」の厨房の中にあると思っています。今回は、二代目店主・古屋ケンゴが朝の仕込みから夜の締めまで、一日をどう動いているかを密着レポートとしてお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 発酵や無農薬食材について本で読んだけれど、どうも日常に定着しないと感じている方
  • ✅ 藤沢周辺で無添加・オーガニックにこだわった飲食店を探している方
  • ✅ 子どもに安心して食べさせられるものが何かを、現場のリアルから知りたい方
  • ✅ オーガニックレストランの「厨房の裏側」が氣になっている方
  • ✅ 発幸ワークショップや体感型の食の学びに興味がある方
オーガニックレストランの厨房に密着してみた | 手打ちほうとうと発幸料理の店 元祖へっころ谷

朝7時。厨房は「発酵の確認」から始まる

古屋ケンゴが厨房で最初にすることは、冷蔵庫や棚に置いてある自家製発酵調味料の状態チェック。味噌・塩麹・醤油麹・ひしお・玉ねぎ麹・とまと麹……それぞれに手を入れて、香り、色、質感を確かめます。

「発酵は生き物なので、昨日と今日で全然顔が違うんです。そこを読み飛ばすと、料理の味がブレる。本には『〇日後に完成』と書いてあっても、その通りにいかないことの方が多い。季節も、その日の温度も、気配も関係してくる。腑に落ちるかどうかは、毎日触れてみてからの話なんです」と古屋は言います。

この「毎朝の確認」が、彼にとっては発酵との対話。26歳のときに土着微生物と自然農に出会って以来、もうすぐ30年近くこの習慣を続けてきました。本を読んで「なるほど」と思っても、実際に仕込んで、翌朝手で確かめて、また翌朝確かめて、を繰り返さないと体に染み込まない。それを彼自身が一番よく知っているから、毎朝欠かさないのだと思います。

発酵や自然栽培の情報はすでに持っている、でも「体感」をどこで得ればいいかが分からないまま止まっている方は多いと思います。LINE公式では、へっころ谷が年間約40回開いている発幸ワークショップの最新日程や内容をいち早く受け取ることができます。LINEの友だち追加だけで、費用はかかりません。

発幸ワークショップの最新情報をLINEで受け取る

手打ち麺と出汁、「素材と向き合う時間」

発酵の確認が終わると、次は麺打ちです。使う小麦は埼玉県産「農林61号」と岩手県産「南部小麦」のブレンド。配合は先代から受け継いだものではなく、古屋が修行時代に山梨中のほうとうを食べ歩き、試行錯誤して辿り着いた割合です。「先代のやり方を守ることが継承じゃないと思っていて。素材と自分の感覚で、その日の最善を打つことが修行の本質だったと、今は氣がします」。

出汁は長崎・熊本の煮干し、枕崎産の鰹節、北海道産昆布、九州産しいたけを合わせて引きます。化学調味料は一切使いません。「添加物を抜くと、素材の個性がダイレクトに出る。だから産地と状態にこだわらないと、ぶれる。この作業が一番、素材の声を聞いている時間かもしれないですね」。

子連れのお客さんが多いへっころ谷で、「お子さんに食べさせても安心か」という問いに真剣に向き合い続けてきたのが、この仕込みの時間です。添加物不使用・化学調味料不使用というのは標語ではなく、毎朝この厨房で繰り返される、地道な手仕事の積み重ねです。

✓ ここまでのポイント

  • 発酵調味料の確認は「毎朝の対話」であり、本の知識だけでは得られない体感の積み重ねから来ている
  • 手打ち麺・出汁の仕込みは先代の踏襲ではなく、古屋が自ら研究した配合と産地へのこだわりによるもの
  • 化学調味料不使用・添加物不使用は、この朝の仕込み時間によって毎日担保されている

「知識と体感の溝を埋める場所」としてワークショップを開いていると古屋が言っていましたが、「次はいつ開催か」「自分に合う内容か」を来店前に確認したい方もいると思います。LINEから質問を送ると、古屋またはスタッフが直接答えます。友だち追加だけで使えます。

来店前にLINEでワークショップの内容を確認する

菜園と仕入れの確認、「土からの便り」

開店前の最後のひと仕事は、その日使う野菜の確認です。自家菜園で採れたものは古屋自身が収穫し、地元藤沢の「わいわい市」から届いた顔の見える農家さんの野菜、千葉・香取農場、北海道紋別のこだわり農園からの食材を、それぞれ丁寧に確かめます。

「無農薬・無肥料というのは、土の状態が良くないとできないんです。だから農家さんの畑の話を聞くのが好きで。土が生きているかどうかって、野菜を触ると分かる。重さとか、切ったときの香りとか。ここでも、本で読んだことと体感が一致する瞬間があって、それが腑に落ちる感じに近いと思っています」。

藤沢市北部・亀井野という、まだ畑や田んぼが残る地域で育った古屋にとって、土と食材の距離が近いことは当たり前の感覚。それがそのまま、へっころ谷の料理の基盤になっています。

「駐車場も完備していて、古民家カフェのような雰囲気で、とても居心地が良い」

来店者(30代・女性)

古民家の佇まいの中で、こうした朝の仕込みが積み重なって、一皿ができている。その文脈ごと感じてもらえるのが、へっころ谷という場所の本質かもしれません。

11時〜14時30分。ランチ営業、「体感してもらう時間」

ランチの営業が始まると、厨房の空気が変わります。特に土日は予約で席が埋まることが多く、子連れのファミリー、発酵食や自然栽培に関心のある方、遠方からわざわざ来てくださる方と、さまざまなお客さんが古民家の暖簾をくぐってきます。

お座敷には子ども用椅子・おもちゃ・絵本が揃い、乳幼児の離乳食の持ち込みも自由です。古屋自身、4人の子育て期にほうとうの具材を潰して食べさせていたという経験から、「子どもに食べさせられるものかどうか」という基準は、ずっとぶれていません。

「お客さんが一口食べたときの顔を見るのが好きで。理屈じゃなくて、体に入ったときに”あ、これ好き”ってなる瞬間がある。そこが、発酵も自然栽培も、本を読んでいるだけじゃ越えられない壁なんですよね。食べて、感じて、初めて何かが動く」。

豆乳たんたんほうとうをはじめ、もっちもちの手打ち麺と自家製発酵調味料が溶け込んだスープは、食べた人の体に直接語りかけます。「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」という声が積み重なってきたのは、こういう一皿一皿の積み重ねの結果です。

夜の仕込みと「ワークショップという場」が生まれた理由

夕方の仕込みが一段落すると、古屋はよく手帳を開いて次のワークショップの内容を考えます。年間約20回、味噌・納豆・塩麹などの発酵ワークショップを開いているへっころ谷。なぜそこまでするのか、と聞いたことがあります。

「本を読んで『発酵って面白い』と思ってくれる人はたくさんいる。でも、自分で仕込んで、翌日確かめて、食べてみて……という体験がないと、生活に入ってこないんです。知識と体感の間に、でかい溝がある。ワークショップはその溝を埋める場所だと思っています」。

「食は人を良くする」体感ワークショップというコンセプトは、古屋自身が26歳で発酵に出会い、実際に仕込み続けることで体が変わっていった経験から来ています。情報ではなく、手と舌と鼻で感じたことが、行動変容につながる。それを、料理の場だけでなくワークショップという形でも届けたいという思いが、この場所を動かしています。

まとめ:「体感」は、厨房の中にある

発酵や自然栽培について本で読んでも、なかなか日常に定着しないとしたら、それは当然のことだと思います。知識と体感の間には、確かに距離がある。古屋ケンゴが毎朝仕込みをして畑仕事をする理由も、年間20回ワークショップを開く理由も、突き詰めればそこに行き着きます。

藤沢市亀井野の古民家で、今日も朝から厨房が動いています。一度、その空気を体感しに来てもらえたら嬉しいです。電話でのご相談・お問い合わせは 0466-82-1702 まで。

土日は予約なしで入れないほど多くの方が目的来店しています。子連れで確実に席を確保したい方、初めてだからお座敷を希望したい方は、ネット予約で日時と席の種類を事前に押さえておくと安心です。氏名・人数・希望日時の入力だけで完了します。

ネット予約で席を確保してから来店する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です