実は藤沢のほうとうが、本場を超えたと言われる理由
「本場山梨のほうとうより美味しい」という言葉を、お客様からいただくことがあります
正直に言うと、最初にそれを聞いたとき、戸惑いがありました
山梨の郷土料理を神奈川で出している自分が、本場を超えると言われていいのだろうか、と
でも今は、その言葉の意味が腑に落ちています
「本場を超えた」というのは、山梨のほうとうを否定しているわけではなく、「ここでしか食べられないほうとうになっている」という意味なんだと思うようになりました
何がそうさせているのか
普段は料理として出てくるだけで、なかなか説明する機会のない部分を、今日はできるだけ正直に話してみようと思います
こんな方におすすめ
- ✅ 子どもに安心して食べさせられる外食の場所を探している方
- ✅ 「美味しい」だけでなく、素材や作り方にもこだわったものを家族で食べたい方
- ✅ ほうとうを食べたことがあるけれど、どこが違うのか知りたい方
- ✅ 藤沢・湘南エリアで無添加・自然栽培にこだわった飲食店を探している方
- ✅ 子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまで、みんなで同じものを食べられるお店を求めている方

山梨の「無塩」に、あえて塩を加えた理由
伝統的な山梨のほうとうは、麺に塩を入れない「無塩」で打ちます
小麦粉と水だけ
それが正統な製法です
でもへっころ谷のほうとうは、麺に神宝塩を加えています
先代からだいぶ変わったと言われることがありますが、その変化のひとつがここです
神宝塩を加えることで、麺にコシと旨みが生まれます
煮込んでも崩れにくく、もちもちとした食感が最後まで続く
それは「伝統からの逸脱」ではなく、「この土地のお客様に、より豊かに伝えるための工夫」だと思っています
在来小麦にもこだわりがあります
埼玉県産の「農林61号」と岩手県産の「南部小麦」をブレンドして、毎日店内で手打ちしています
配合は今も研究の途中で、正直に言うと「これで完成」とは思っていません
食感・のど越し・煮崩れのしにくさ、そのすべてが同時に理想に近づくよう、ずっと試し続けています
山梨中のほうとうを食べ歩いた20代の自分の経験が、今もその基準になっています
麺・出汁・発酵調味料のこだわりは分かった、でも「実際どんな味なのか」「子連れで行って大丈夫か」という具体的な不安は、記事だけでは解消しきれないと思います。LINEでは来店前の質問や相談のほか、旬の食材を使った新メニューや発幸ワークショップの最新情報もお届けしています。LINEの友だち追加だけで受け取れます。
出汁は「合わせる」ことで、深みが生まれる
出汁についても、お客様にはあまり言わないけれど、相当なことをやっています
長崎・熊本産の煮干し、枕崎産の鰹節、北海道産の昆布、九州産の干し椎茸
この4種類を合わせて天然出汁をとります
化学調味料は一切使いません
なぜ4種類を合わせるのか
それぞれが持つ旨み成分が重なることで、単体では出せない奥行きが生まれるからです
「何のダシですか?」と聞かれても、一言で答えにくい複雑さがある
それがいいと思っています
さらに、自家製の発酵調味料が出汁と重なります
店内で自家培養している味噌・塩麹・醤油麹・ひしおなどが、スープにじんわりと溶け込んで、加熱によって引き出される発幸の力が加わります
発酵は「発幸」だと自分は思っています
菌が働いて素材を変えていくプロセスは、ただの化学反応ではなく、何か豊かなものを引き寄せる感じがあるんです
かぼちゃについても少し触れておくと、山梨の伝統的なほうとうではかぼちゃが汁に溶け込んでとろみになりますが、へっころ谷では地域の方々の趣向に合わせて、ホクホクのまま形を保って提供しています
どちらが正しいということではなく、「この食卓で美味しいと言ってもらえるか」を基準に選んでいます
✓ ここまでのポイント
- 麺は神宝塩を加えることでコシと旨みを引き出し、在来小麦2種のブレンドで毎日店内手打ち
- 出汁は4種の天然素材を合わせ、自家製発酵調味料との重なりで生まれる深みが特徴
- 「本場通り」ではなく「この食卓で美味しいと感じてもらえるか」を基準に進化させてきた
「体に優しくて美味しい」が重なる場所をずっと探してきた方ほど、いざ来店しようとしたとき「土日は満席で入れなかった」という経験をされることがあります。ネット予約ではお座敷・テラス席など希望の席も指定でき、子連れファミリーも待ち時間なく案内してもらえます。氏名・人数・希望日時の入力だけで完了します。
「誰が、何から、どう作ったのか」が見える食事
野菜のことを話すと、少し長くなります
でも、ここがへっころ谷の料理の根っこに直接つながる部分なので、丁寧に伝えたいと思います
店の裏手に自家菜園があります
無農薬・無肥料で育てた野菜を、採れる時期に使います
藤沢市北部はまだ畑が残っている地区で、自分自身もそういう景色の中で育った
「土から食べる」という感覚が、子どもの頃から体に染みついています
自家菜園でまかなえない分は、地元藤沢の「わいわい市」で農薬不使用の生産者さんから仕入れたり、千葉・香取農場さん、北海道紋別のこだわり農園さんなどと顔の見える関係で繋がっています
野菜がすべて無農薬かと言うと、正直に言えばそうではない部分もあります
でも「誰が育てたか、どう育てたか」が分かる農産物を選ぶことを、一番大切にしています
幸素玄米に使っているのは青森・木村農園のEM農法で育てた無農薬玄米と、無農薬の黒千石大豆です
通常の酵素玄米は炊いてから数日寝かせないと消化しにくいですが、FTWセラミックプレートと神宝塩と素粒水で炊き上げることで、炊き立てでも体に優しい「幸素玄米」になっています
子どもたちにも幼い頃から食べてほしいお米です
食卓に座ったとき、メニュー帳のほかに「メニューの生い立ち日記」が置いてあります
どのメニューがどんな背景から生まれたのか、どんな素材を使っているのか
読みながら待つ時間も、食べることの一部になってほしいと思って置いています
こういった遠方からも目的来店が絶えない理由は、派手な美味しさではなく、素材と作り手の顔が見える食事にあると感じています
家族みんなで「これ、美味しいね」と言える食卓のために
子連れのお客様が多い店です
乳幼児のお子様のご飯は、持ち込みもどうぞご自由にと伝えています
自分自身にも4人の子どもを育てた時期がありました
当時は離乳食を別途作った記憶がほとんどなくて、ほうとうの具材をスプーンで潰してそのまま食べさせていました
天然出汁と自然栽培の野菜と、化学調味料なしの汁だったから、赤ちゃんにも安心して出せたというのが正直なところです
ただ電子レンジは置いていません
栄養価の消失が激しいので、使わない方針は変えていません
パウチのご飯を温める場合はご注意いただく必要がありますが、それ以外の持ち込みはどうぞ遠慮なく
お座敷には子ども用の椅子・おもちゃ・絵本も置いています
子どもが安心できる場所は、保護者の方も安心できる場所です
「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」
来店されたお客様より
この言葉が、今のへっころ谷の在り方をよく表していると思っています
体に優しいご飯が、一番美味しいご飯でもあってほしい
「美味しいけど身体のことが心配」ではなく「美味しくて、安心できる」が重なっている場所を、ずっと目指してきました
子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまで、みんなが同じものを食べながら「これ、本当に美味しいね」と言い合える時間
その時間のために、見えないところで手を惜しまない仕事を続けています
SNSではなく口コミだけで来店が続く理由も、突き詰めると同じことだと思っています
食べた方の記憶に残る味が、次の誰かに伝わっていく
まとめ——「本場を超えた」のではなく、「ここにしかない」ものになった
山梨の伝統に敬意を持ちながら、藤沢という土地で、地元の素材と自家製の発酵調味料と手間ひまを重ねてきた結果として、今のへっころ谷のほうとうがあります
正確には「本場を超えた」わけではなく「ここにしかないものになった」という方が近い氣がします
本場と比べる必要がなくなった、とも言えます
土日は予約なしでは入れないこともあります
駐車場も11台ありますが満車になることもある
事前にご予約いただくと、お座敷・テラス席のご希望も聞けますし、お子様連れのご家族も安心してお越しいただけます
初めての方は、まずお電話でご不明な点をお聞きいただくことも歓迎しています
0466-82-1702(火曜・毎月第3水曜定休)
「誰が、何から、どう作ったのか」が見える食事を家族みんなで囲みたいと思って最後まで読んでくれた方に、次の一歩を伝えます。土日は予約なしでは入れないことも多く、駐車場も満車になります。ネット予約でご希望の日時と席種を押さえておくと、来店当日に「入れなかった」が起きません。


