実は藤沢の店が、遠方からもわざわざ行きたくなる理由
11月に入ると、六会の畑のまわりも少しずつ空気が変わってきます
朝晩の冷えが増してくるこの時季は、発酵食がいちばん体に馴染む季節でもあって、私自身も仕込みの手が自然と動き出します
そんな季節の変わり目に、遠方から「ずっと気になっていたんです」と言いながら来てくださる方がいます
神奈川の奥地から、静岡から、関東以外の地域から——「わざわざ来る価値がある」と思って足を運んでもらえることは、お世辞ぬきで本当にありがたいことです
ただ、ここで正直に言わせてください
遠方からわざわざ来てくださる方の多くは、「ほうとうが食べたい」だけでなく、もう少し別の何かを探しているんだろうな、と感じることがあります
本で読んだ発酵のこと、気になっている自然栽培のこと——頭では分かっているのに、どうしても日常の中に落とし込めない。その詰まりを、どこかで解きほぐしたくて来てくれているような氣がするんです
今日はそのことを、普段お客様に言わない裏側の話も含めて書いてみようと思います
こんな方におすすめ
- ✅ 発酵食や自然栽培に関心はあるけれど、本を読んでも日常に定着しない方
- ✅ 藤沢近郊だけでなく、遠方からでも「一度行く価値があるか」を確かめたい方
- ✅ 子連れでも安心して食べられる無添加・無農薬の食事を探している方
- ✅ 「知識」を「体感」に変える場を探している方
- ✅ 添加物や農薬の不安を和らげる、具体的なヒントが欲しい方

「知っている」と「腑に落ちている」は、まったく別の話
私が自然農と発酵に出会ったのは26歳のときでした
それまでジャンクフードばかり食べていた私が、両親の店を継ぐために修行をはじめて、山梨中のほうとうを食べ歩き、出汁の研究をしていたころです
最初は「知識として面白い」という入り口でした
土着微生物が土を活かすこと、発酵が食材の栄養を引き出すこと——本を読めば読むほど、理屈では分かっていきます
でも実際に自家菜園で手を動かして、自分で味噌を仕込んで、その味噌が料理に溶け込む瞬間を体感したとき、はじめて「腑に落ちた」という感覚になりました
あの感覚は、本には書いていないんです
これが、私が29年間この仕事を続けながらずっと感じていることで、同時に「遠方からでもわざわざ来てくれる理由」に繋がっているのかもしれない、と思っています
知識と体感の間にある溝——それを埋める場所が、藤沢にはまだ少ない
その溝を埋めたくて来てくれているなら、私としても全力で応えたいと思っています
発酵や自然栽培の本を読んでも日常に定着しない——その詰まりは、体感のきっかけがないまま知識だけが増えていることにあります。LINEをつながっておくと、次回の「食は人を良くする」体感ワークショップの案内やイベント情報をいちばん早く受け取れます。友だち追加だけで無料で受け取れます。
お客様には言わないけれど、食事そのものが「体感の入口」になっている
へっころ谷の料理を初めて食べた方が「なんか体が喜んでいる感じがする」とおっしゃることがあります
これ、実は意図してそうなっています
普段お客様にわざわざ説明することはないのですが、卓上の自家製山椒七味唐辛子も、料理に使う自家培養の塩麹・醤油麹・ひしおも、すべて「腸が喜ぶ」設計で組み合わせています
たとえば手打ちのほうとう麺に使っているのは、埼玉の「農林61号」と岩手の「南部小麦」という伝統在来小麦のブレンドです
現代の品種改良された小麦とはグルテンの質が違って、もちもちしているのに消化の負担が異なります(これも実際に食べてみて初めて「あ、胃もたれしない」と感じる方が多いです)
出汁も、長崎・熊本の煮干し、枕崎の鰹節、北海道の昆布、九州のしいたけを化学調味料ゼロで引いています
食材の産地や農家さんの顔が見えることも、私にとっては「安心して食べさせられる」の根拠です
「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」と言っていただけることがありますが、それは単に「ヘルシー」というよりも、食材の背景まで含めた信頼感を感じてもらえているのかな、と受け取っています
「藤沢で体に優しいご飯を食べるなら『へっころ谷』」
お客様の声(食べログ)
子連れで来てくださるお客様にとっても、この「食材の背景が見える」安心感は大きいようで、乳幼児のお食事の持ち込みも自由にしています(電子レンジは置いていませんが、それ自体に理由があります——電子レンジの熱はビタミンやミネラルを失わせるため、当店ではそもそも使っていません)
✓ ここまでのポイント
- 「知っている」と「腑に落ちている」の間には体感の溝がある。本だけでは埋まらない
- へっころ谷の料理は、伝統在来小麦・天然出汁・自家培養発酵調味料の組み合わせで、食べること自体が「体感の入口」になる設計
- 子連れ・ファミリーにも安心な無添加・無農薬食材へのこだわりは、食材の産地と生産者の顔が見えることを根拠にしている
「まず体感の入口として食事に来てみたい」と思ったなら、土日は予約なしでは待ち時間が出ることがあります。ネット予約をしておくと、お座敷やテラス席の希望も伝えられて子連れでも確実に座れます。氏名・人数・日時の入力だけで完了します。
遠方からわざわざ来る方が、食事の次に求めているもの
食事だけでなく、体感を持ち帰りたい——という方に向けて、へっころ谷では年間約20回のペースで発酵ワークショップを開いています
「食は人を良くする」体感ワークショップと名付けているこの場は、座学で終わらせないことをいちばん大切にしています
味噌の仕込みをするにしても、納豆を作るにしても、稲わらから菌を起こす工程を手でさわりながらやることで、「ああ、菌って生きているんだ」という体感が生まれます
本には「納豆菌は42℃前後で活性化する」と書いてあります
でも実際に稲わらを握って、その温度を手の平で感じたときの「生きている」という感覚は、文字では伝わらない
そのことを体で知った方は、帰ってから自分で仕込みを続けてくれることが多いです
発酵が日常に定着しない最大の理由は「最初の体感がない」ことだと、私は29年の経験から思っています
毎月第三火曜日には自然農法家の三浦伸章さんを招いたガッテン農法セミナー(座学+畑での実習)も開いていて、自然栽培に関心のある方が各地から集まってきます
藤沢の発酵コミュニティが移住者にも開かれている理由で書いたことにも通じますが、この場に来ることで「自分だけじゃなかった」という安心感を得てくれる方も多いです
知識を持ちながら実生活に落とし込めない孤独感——それが、仲間と手を動かす場所で解けていく
それが、藤沢という場所にわざわざ来る理由のひとつになっているなら、ここで続けてきた甲斐があると思います
「体感」が積み重なると、食の選択そのものが変わっていく
ワークショップに参加された方から、数週間後に「あの日以来、スーパーで添加物の表示を見るようになりました」と連絡をもらうことがあります
これが、私が「発酵」を「発幸」と書く理由です
発酵食を学ぶことは、単に腸が元氣になるとか、食品が美味しくなるという話だけではなくて、食を通じて自分や家族の暮らしが少しずつ「幸せな方向」に変わっていく体験だと思っているからです
へっころ谷の店内には、自家培養している発酵調味料(塩麹・醤油麹・甘麹・ひしお・豆乳ヨーグルト・豆乳チーズ等)のほかに、当店で使っている食材や調味料を購入できる陳列棚もあります
神宝塩アマテラス・神宝塩ブラック・オリジナル燻製塩・自家製山椒七味唐辛子——これらは卓上で実際に使った後、「これはどこで買えますか」と聞いてくださる方のためにお土産としても販売しています
食事で体感して、調味料を持ち帰って、家で使ってみる
その小さなサイクルが、本を読むだけでは得られない「生きた知識」として日常に根を張っていく
それが、遠方からでも「また来たい」と思ってもらえる理由なのかもしれません
SNSに頼らず口コミだけで広がってきた背景にも、この「体感を持ち帰れる場所」という積み重ねがあると思っています
まとめ:「知識+体感」が揃う場所が、わざわざ来る理由になる
遠方からへっころ谷に来てくださる方が増えていることに、私はずっと「なぜだろう」と考えてきました
ほうとうだけなら、もっと近くにある
オーガニックの食事だけなら、他にもある
でも「食事で体感して、ワークショップで手を動かして、調味料を持ち帰って日常に落とし込む」という流れがひとつの場所で完結するところは、そう多くないのかもしれないと思っています
発酵や自然栽培に関心はあるけれど、なかなか日常に定着しないという方にとって、まず「体感の入口」として来てもらえる場所であり続けることが、私たちの役割だと思っています
今この季節、畑の野菜も発酵の仕込みも、それぞれに良い時期を迎えています
ご来店に際してご不明な点があれば、お電話でもお氣軽にどうぞ
0466-82-1702(火曜・毎月第3水曜定休)
土日はご予約なしでお待たせしてしまうことが多いため、駐車場や混雑に関しても事前にご確認いただけると安心です
この記事を読んで「知識を体感に変える場所に行ってみたい」と思ったなら、次のワークショップ開催日や来店前の相談はLINEが確実です。バースデイ発幸パフェの予約や、ワンちゃん連れテラス席の相談も同じLINEで受け付けています。友だち追加は無料で、登録後すぐに最新情報が届きます。


