湘南の変わり鍋料理が、話題になり続ける裏側
結論から言うと、「へっころ谷は変わった」は半分正解で、半分は違います
久しぶりにご来店いただいたお客様から「なんか前と違う氣がする」とよく言われます
メニューの顔ぶれが変わっていたり、味の奥行きが増していたり、卓上に見慣れない発酵調味料が並んでいたり
その戸惑い、すごくよく分かります
でも今日は、その「変わった理由」をちゃんとお伝えしたくて、このブログを書いています
変わらない部分と、意図して変えた部分
その両方を先に知っておいてもらえたら、次の来店がずっと腑に落ちるものになると思うから
こんな方におすすめ
- ✅ 数年ぶりにへっころ谷を訪れ「前と何かが違う」と感じた方
- ✅ 豆乳たんたんほうとうなど変わり鍋メニューが藤沢でなぜ生まれたか知りたい方
- ✅ 無添加・無農薬にこだわった子連れランチの選択肢を探している方
- ✅ 発酵食や腸活に関心があり、ただ食べるだけでなく「背景ごと知りたい」方
- ✅ 初めての来店前に、店の流儀を事前に把握しておきたい方

「山梨のほうとう専門店」が、なぜ豆乳や麻炭を使い始めたのか
1978年に初代が開いた当時のへっころ谷は、いわゆる「山梨の郷土料理」を藤沢で出すお店でした
手打ちの太麺を味噌仕立ての汁で煮込む、あの素朴なほうとう
私(二代目・古屋ケンゴ)が店を継いだのは36歳のとき
24歳から修行を始めて、山梨中のほうとうを食べ歩きながら麺打ちと出汁の研究を重ねてきました
でもその途中で、26歳のときに土地の土着微生物を活かした自然農に出会って、発酵というものの奥深さにすっかり取り憑かれてしまったんです
「食べるだけで体の中から整っていく料理ができないか」
そう考えるようになったのが、今のへっころ谷の出発点です
豆乳たんたんほうとうが生まれたのも、その文脈の中にあります
高座豚の旨みを豆乳ベースのスープに溶け込ませて、旨辛ラー油でアクセントをつける
一見「変わり種」に見えるけれど、使っているのは全部、体に負担をかけない素材だけ
実際に豆乳たんたんほうとうを注文してレポートした記事も書いていますので、気になる方はそちらも覗いてみてください
変わり鍋が「話題になり続ける」理由は、奇をてらっているからじゃなくて
素材と発酵の掛け算を、ひとつひとつ丁寧に積み上げてきた結果だと、私は思っています
「なんか前と違う」という感覚の正体が、この記事を読んでようやく輪郭になってきた頃かと思います。発酵調味料の変化や新しいメニューの詳細は、LINEで来店前に直接聞くのが一番確かです。友だち追加は無料で、1分もかからずできます。
絶対に変えなかったもの、それが麺です
二代目になってから研究を重ねた結果、先代から小麦や出汁の配合はだいぶ変わりました
正直に言います
でも変えなかったものがひとつあります
それは「毎日、店内で手打ちする」という姿勢です
今使っているのは埼玉県産「農林61号」と岩手県産「南部小麦」のブレンド
伝統在来小麦を組み合わせることで生まれる、あの独特のもちもちした食感
さらに山梨の本来のほうとうは無塩ですが、へっころ谷では神宝塩を加えることでコシと旨みをしっかり引き出しています
出汁は長崎・熊本産の煮干し、枕崎産の鰹節、北海道産昆布、九州産しいたけを合わせて
化学調味料は一切使いません
お水も製麺からスープから、すべてなめらかな素粒水を使っています
手打ち麺のこだわりは、湘南でほうとうに出会うまでの二代目店主の道のりにも書きましたが
「変えていい部分」と「変えてはいけない部分」の見極めが、継承の本質だと今でもそう思っています
✓ ここまでのポイント
- 変わり鍋メニューの誕生は「奇をてらった」のではなく、発酵と素材の掛け算を積み上げた結果
- 麺を毎日店内で手打ちするという姿勢は、二代目になっても変わっていない
- 小麦の配合・出汁・水にいたるまで、体に負担をかけない素材を選び続けている
発酵調味料の積み重ねを知った上で、実際にほうとうを食べてみたい氣持ちになってきませんか。土日は予約なしでは入れないことが多く、お座敷やテラス席の希望がある場合は特に、事前の席確保がスムーズな来店につながります。氏名・人数・希望日時の入力だけで完了します。
「前と違う」の正体は、発酵調味料の充実だった
久しぶりにご来店いただいた方が「あれ?」と感じる理由のひとつが、卓上の変化だと思います
テーブルには今、自家製山椒七味唐辛子・オリジナル燻製塩・神宝塩アマテラス・神宝塩ブラックが並んでいます
「どれをかければいいか分からない」という声もいただくんですが
これは正解のない「味変」の楽しみです
同じほうとうが、かける塩ひとつで全く別の顔になる
さらにメニューの裏側にも変化があります
店内で自家培養している発酵調味料は、今では納豆・塩麹・醤油麹・甘麹・ひしお・玉ねぎ麹・とまと麹・豆乳ヨーグルト・豆乳チーズ・豆乳バターなど
料理の下地になっているものが増えたぶん、「なんかコクが出た氣がする」という体感の変化として現れているのかもしれません
ちなみに納豆は、無農薬国産在来大豆を無農薬・無肥料栽培の稲わらで自家発酵させたもの
こういう仕事は、お客様の目には見えません
でもそれが料理の底にある「何か」として、体に届いていると信じています
発酵を「発幸」と書くのは、私のちょっとした意地みたいなもので
腸が整うと、なんとなく気持ちが軽くなる
その体感を、料理を通して届けたいという氣持ちの表れです
「無添加/無農薬/自然栽培野菜、お子様利用に配慮されている」
ご来店いただいたお客様より
この声が、私にとっては一番うれしい評価です
発酵調味料を増やしたのも、無農薬野菜にこだわるのも、すべてはこの一言に集約されています
お子様が口にするものだから、という理由がいつも先にあります
湘南で子連れランチを探すときのチェックポイントについても別の記事でまとめていますので、ファミリーでの来店を考えている方はあわせてご覧ください
子連れで来ていただく方に、普段言えていないこと
お座敷には子ども用の椅子・おもちゃ・絵本を置いています
乳幼児のお食事の持ち込みも「どうぞご自由に」とお伝えしています
ただひとつだけご了承いただきたいのは、電子レンジを置いていないということ
これは「不便」ではなくて、意図してのことです
電子レンジはビタミンやミネラルを消失させる
だから良い素材を使っても、温め方で台無しになってしまうことがある
パウチタイプの離乳食の温めには対応できないのですが、その理由はそこにあります
店主にも4人の子どもの子育て期がありました
当時は離乳食を別に作った記憶がほとんどなくて、ほうとうの具材をスプーンで潰して食べさせていた
そのくらい、へっころ谷の食材は「小さな命に渡せるもの」という基準で選んでいます
幸素玄米も、白米より消化がよく栄養素が豊富です
FTWセラミックプレートと神宝塩と素粒水で炊き上げているので、通常の玄米と違って炊き立てで食べられる
小さい頃から玄米を食べ慣れてほしいという氣持ちが、このメニューには込められています
それでも「変わった」と感じたあなたへ、正直に言います
先代が作り上げた味が好きだった方にとって、今のへっころ谷は確かに違うかもしれません
それは否定しません
でも私が変えたのは「路線」ではなく「深度」だと思っています
山梨の郷土料理・手打ちほうとうという軸は変わっていない
その上に、発酵・無農薬・身土不二という考え方を積み重ねてきた
メニュー帳には、各メニューが生まれた背景やレシピを書いた「メニューの生い立ち日記」も置いてあります
「なんでこの組み合わせ?」という疑問が生まれたとき、ぜひ読んでみてください
料理の背景が分かると、体感がまた変わると思います
高座豚の味噌漬け焼きは、先代からのメニューを復刻させたものに、自家製旨玉ねぎ麹を添えたもの
「変えた」のではなく「加えた」という感覚に近い
そういうアプローチで、今のへっころ谷は成り立っています
まとめ:「変わった」のではなく「深くなった」が、正確な表現です
48年続く店には、変えてはいけないものと、変え続けなければいけないものが混在しています
変えてはいけないのは、毎日手打ちする麺と、化学調味料に頼らないという姿勢
変え続けてきたのは、発酵調味料の種類と、無農薬野菜を届けるネットワーク
久しぶりに来ていただいた方が「あれ?」と感じる部分は、後者の「進化」の部分です
その背景を知った上で来ていただけたら、戸惑いより楽しみの方が大きくなる氣がします
秋から冬にかけての時期は、根菜たっぷりのほうとうが一番体に染みる季節でもあります
かぼちゃが汁に溶け込んで自然な甘みととろみが生まれる瞬間を、ぜひ体感しに来てください
ご来店の際は事前にお電話でご確認いただくか、ご予約の上お越しください
土日は予約なしでは入れないことが多く、駐車場も満車になりやすいため、特にファミリーでお越しの方にはご予約をおすすめしています
電話でのお問い合わせ・ご予約は
0466-82-1702(火曜定休・毎月第3水曜日も整え日でお休みです)
「変わらない麺」と「進化した発酵料理」の両方を体感しに来てほしい。子連れでも安心な無添加・無農薬の食事を、藤沢・亀井野の古民家で待っています。特に秋冬の週末は混み合うため、今のうちに来店日を押さえておくことをおすすめします。


