実はヴィーガンほうとうが、まったく妥協なく作られている理由
10月も半ばを過ぎると、空気がすこしずつひんやりしてきますよね。
こういう季節の変わり目に、決まって頭に浮かぶのがほうとうです。ぐつぐつと湯気を立てた鍋を囲む光景は、どこか懐かしくて、それだけでじんわり温かい氣持ちになる。
で、ここ数年ですごく増えたのが「ヴィーガンなんですが、ほうとうって食べられますか?」というお問い合わせです。
正直に言いますと、最初はこのご質問に答えるたびに「伝えきれていないな」ともどかしさを感じていました。「対応しています」の一言では終わらせたくない理由が、仕込みの裏側にたくさんあって。今日はその話を、包み隠さず書いてみようと思います。
こんな方におすすめ
- ✅ ヴィーガン・植物性食の方がほうとうを食べられるか知りたい方
- ✅ 添加物や動物性出汁を避けながらも、本当に満足できる一杯を探している方
- ✅ 誕生日や記念日など大切な節目に、家族みんなが食べられるお店を藤沢で探している方
- ✅ 「無農薬・無添加」という言葉だけでなく、こだわりの根拠まで知りたい方
- ✅ 子連れで安心して食べられる飲食店を湘南エリアで探している方

「ヴィーガン対応」がいちばん難しいのは、実は出汁の問題だった
ほうとうの命は、汁です。これは間違いありません。
へっころ谷のほうとう汁は、長崎・熊本産の煮干し、枕崎産の鰹節、北海道産の昆布、九州産の干ししいたけという4種類の天然素材を組み合わせています。化学調味料はいっさい使っていない。これが通常の仕込みです。
ここで問題になるのが、魚介系の出汁をそのまま使うとヴィーガンには対応できない、という点です。昆布としいたけだけに絞ればいいのかというと、そう単純ではない。何年もかけて研究してきた出汁のバランスを、ただ「抜く」だけでは旨みが一気に薄くなってしまう。
では何で補うのか。そのときに力を発揮するのが、自家製の発酵調味料たちです。
塩麹・醤油麹・ひしお・玉ねぎ麹・とまと麹——これらをへっころ谷では店内で自家培養しています。麹が持つアミノ酸の旨みは、うまく使えば動物性の出汁に負けない複雑さと奥行きを生み出します。「発酵」を「発幸」と書くようにしているのは、単なるこだわりではなくて、この工程に本当に幸せをもらっているからなんです。
ヴィーガン対応のほうとうは、魚介出汁を引くぶん、発酵の旨みをどこに、どれだけ乗せるかで勝負が決まります。妥協なく仕込めているのは、この発酵調味料がすでに日常の中に揃っているからだ、と腑に落ちています。
ヴィーガン対応の詳細や、食の制限があるメンバーがいる場合の席の相談は、記事を読んだだけでは判断しきれない部分もあると思います。LINEでは来店前の個別相談のほか、季節の発幸ワークショップや新メニュー情報も受け取れます。友だち追加は無料で、一言メッセージを送るだけで返信します。
野菜もまた、妥協しない理由がある
出汁の話が終わると、次は野菜です。
へっころ谷では、自家菜園で無農薬・無肥料栽培した野菜をメインに使っています。地元藤沢の「わいわい市」から農薬不使用を選んで仕入れることも多い。千葉・香取農場、北海道紋別のこだわり農園など、顔の見える生産者さんたちとのつながりが下支えしています。
ヴィーガンの方に限らず、農薬や化学肥料を避けたい理由はさまざまです。アレルギーのお子さんを持つご家族、妊娠中のお母さん、免疫が落ちているときの食事として選んでくださる方——来てくださる理由はひとつではない。でも「何が入っているかわからない野菜は使いたくない」という想いは共通しているように思います。
お客様から「無添加/無農薬/自然栽培野菜で、お子様利用に配慮されている」という声をいただくのは、この仕入れの判断基準が積み重なった結果だと受け止めています。
「無添加/無農薬/自然栽培野菜のお食事で、お子様利用に配慮されているお店です」
藤沢市内・来店されたお客様
子どもと一緒に来られるご家族が増えているのも、こういった一つ一つの選択が積み重なって「ここなら安心できる」と伝わっているからだと思っています。
ちなみに、麻炭こんにゃくや豆乳ヨーグルト・豆乳チーズ・豆乳バターといった素材も自家製です。麻炭こんにゃくの甘麹酢味噌が裏メニューとして生まれた経緯にも、「いいものを無駄なく、おいしく使いたい」という同じ発想があります。
✓ ここまでのポイント
- ヴィーガン対応の出汁は「引く」だけでなく、自家製発酵調味料の旨みで「補う」ことで成立している
- 野菜は自家菜園・無農薬・顔の見える生産者からの仕入れを基本とし、子連れ家族にも安心して食べてもらえる素材選びをしている
- ヴィーガン対応は「特別対応」ではなく、もともとの素材選びの延長線上にある
大切な節目に「全員が食べられる席」を確実に確保したいなら、特に土日は予約なしでは入れないことが多いです。ネット予約なら希望のお座敷やテラス席の指定もできるので、乳幼児連れや食の制限があるご家族は先に席を押さえておくのがおすすめです。氏名・人数・希望日時の入力だけで完結します。
手打ち麺にも、ひとつ特別なことを話しておきます
ほうとうの麺は、埼玉県産「農林61号」と岩手県産「南部小麦」という伝統在来小麦をブレンドして、毎日店内で手打ちしています。
山梨の伝統的なほうとうは無塩の麺ですが、へっころ谷では神宝塩を加えることでコシと旨みを引き出しています。この塩の選び方にも理由があって、ミネラルバランスや製法への考え方が、使う素材への向き合い方と繋がっているんです。
小麦はグルテンを含むため、厳密なグルテンフリー対応はできません。でも使っている小麦の品種や産地、無農薬かどうかという点については、ご来店前にLINEや電話でご確認いただけます。同じ「食べられない理由」でも、背景はお一人おひとり違うので、個別にお聞きするのが確実です。
お水についても触れておくと、製麺からスープ、お客様のお水まで、すべてに素粒水を使っています。なめらかでクセがなく、素材の味を邪魔しない。これは体感としてはっきりわかる差があります。
メニュー帳には☮印(ヴィーガン対応済み)と☯印(ヴィーガン対応可)の表記があるので、来てからメニューを選ぶ段階でも迷いにくい工夫をしています。湘南の腸活グルメがここまで本気になった理由でも書いていますが、「知らないと選べない」状況をなるべく減らしたい、というのが根底にある考え方です。
大切な節目に「ここでしかない一杯」を選ぶということ
話が少し変わるようで、実は繋がっています。
ヴィーガンの方、アレルギーのお子さんがいるご家族、無農薬にこだわるお母さん——こういった方々がへっころ谷を選んでくださる場面の多くが、誕生日・記念日・家族の節目だということに氣づいています。
ただ外食するのではなくて「この日に、この人たちと、ここで食べた」という記憶を作りたいから選んでくれているんだと思います。食の制限がある方がいても全員が同じテーブルで、同じくらい美味しいものを食べられる。それが特別な時間の条件のひとつになっている。
発酵文化や自然農の話を気軽に聞きながら食べられる店の雰囲気、卓上に並ぶ自家製の山椒七味唐辛子やオリジナル燻製塩での味変、季節ごとに変わる手書きのメニュー帳——こういう細部が積み重なって、「あの時へっころ谷でさ…」と後から話したくなる食体験になると思っています。
バースデイ発幸パフェをご希望の方は前日までにLINEでご予約いただけます。お子さんのニックネームでも大丈夫です。当日にサプライズで出せるよう準備しています。
発幸パフェが単なるデザート以上の意味を持つ理由を読むと、どういう想いで作っているかが伝わるかもしれません。
まとめ:妥協がないのは、もともとの仕込みが本氣だから
「ヴィーガン対応はできますか?」という問いへの答えは「はい」ですが、それよりも伝えたかったのは「なぜ妥協なくできるのか」という話でした。
自家製の発酵調味料が常にある。農薬不使用の野菜を選ぶことが日常になっている。化学調味料を使わない出汁の仕込みが毎日の仕事の中にある——特別に「ヴィーガン用の何か」を用意しているわけではなくて、もともとの仕込みの水準が、自然とその要望に答えられるところにある。そういうことだと思っています。
誕生日や記念日、家族みんなが笑顔で食べられる席を探しているなら、食の制限があるメンバーがいても気兼ねなく来てほしい。何年後かに「あの時一緒に食べたよね」と思い出してもらえる一杯を、精一杯用意して待っています。
ご予約やご質問は、お電話でもお受けしています。
0466-82-1702
ここまで読んで「この日に、この人たちと、ここで食べたい」という場面が思い浮かんだなら、その気持ちが冷めないうちに動いてほしいです。バースデイ発幸パフェのご予約はLINEから、座席の確保はネット予約からそれぞれ受け付けています。予約フォームへの入力は数分で終わります。


